ウペンドラ
ゆうばりファンタ2001



ウペンドラ氏に質問

 次の日の朝、ホテルシューパロ前の「小松屋」に行ってコーヒーを飲んでいると、なんと小松沢氏が店に現れた。昨日、舞台で見た以上に疲れきった表情だった。
映画祭のために各上映前の舞台挨拶に現れ、そしてみんなの家でのイベントに現われと、頑張っている小松沢氏には、一参加者としては感謝しなくてはならない。



 昼から一発目に「贅沢な骨」を見た。なんとも不思議な映画だった。主人公(女)の気持ち、主人公の同居人(これまた女)の気持ち、相手役(男)の気持ちが全然わからない。考えてみたけれどもやっぱり理解不能である。わかる人にはわかるのだろうけど、少なくとも私は映画の役のような心境にはなったこともないし、私には無縁の人物像であることも間違いない。
また、謎だらけの映画でもある。むしろ、エヴァンゲリオンのように謎を散りばめた映画といっても過言ではない。題名の由来、主人公の口パク、マンションの屋上で自分の影を追う同居人、ミキサーの中の金魚、主人公の死.....などなど、とにかく謎だらけである。
昨晩のウペンドラの影響を受けた私ではあるが、一見つまらなさそうに見えた作品の中でひとつ強烈なせりふがあった。相手役の男のせりふだが、「人はみんな汚ねぇんだよ!」である。ナヌゥの言ってる事そのまんまじゃねぇか。(笑)


 「贅沢な骨」もスタッフロールに入ったところで退場。ウペンドラの質問会場へ急いで足を運んだ。途中で「man-hole」に並ぼうと思えば一番前に並ぶことが出来たらしい。
私が会場に到着したときに、トークセッションが始まろうとしたときだった。ギリギリ間に合ったのである。
人はまばらで、客らしき人は私を含めて5〜6人程度。途中で2〜3人入った模様。
道民なら「man-hole」で客をとられたものと考えられるし、道外客なら飛行機の時間の都合でいけなかった人もいたのではないかと思われる。


率直な感想を述べた人や、質問をした人もいました。
どんな質問がでたのか、頼りない記憶ですが書いてみます。

●どこの言葉の映画なのか。
●この作品の言いたいことは一体何か。
●日本向けに上映時間を短くするためにシーンのカットは考えているのか。
●宗教的な要素(仏教もしくはヒンドゥ)について。
●パーティのBGMとして使われていた日本語の歌について。
●(ラジニ映画と比較して)どうしてダークヒーローにしたのか。

私が覚えているところで、こんな感じです。
ウペンドラ氏も丁寧に答えてくれてました。
人によっては、通訳を通さずにウペンドラ氏の英語の回答で理解できる質問者も居ました。つわものです。


 長いようで短かったウペンドラのトークセッションも終わり、帰りがけにKojima氏に挨拶をして会場を去ることにした。ウペンドラ氏をはじめKojima氏やウペンドラを盛り上げてくれた皆さん、どうもお疲れ様でした。

 さて、急いで「man-hole」の会場へ向かった。舞台挨拶もちょうど終わる頃で、ギリギリ映画の最初から見ることが出来た。
この映画でもウペンドラを感じさせるセリフがあった。女子高生が新米警官に言うセリフである。「人の心に土足で入り込む.....(以下略)」。
ウペンドラの公式ページに書かれていたコラムを頭によぎったのである。

 この日は別の映画で「隠れウペンドラ」を2つも見つけられてうれしい思いをした。(笑)「他の映画でも隠れた「ウペンドラ」があるかも知れない。」という楽しみを覚えてしまったことは、今年の映画祭の収穫のひとつなのかもしれない。

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