北のマサラ

札幌マッリの種〜2002年12月10日


もうすでに8月に三軒茶屋中央劇場で観て、11月に旭川のアジア映画祭で観てるのですが、 やっとのことで地元札幌での上映です。
国内版DVDが出た後の上映なので、すでにDVDを買った人も一度はスクリーンでご覧になったほうが良いと思います。


12月ですから雪降って当たり前。前の日は関東で雪が降って交通が麻痺したようですが、こっちは普通の冬の天気でした。
夜8時5分からの上映があるので、仕事の帰りに飯を食ってから映画館に寄ることが出来る好条件。 札幌駅から歩いて5分以内と交通の便も良い場所なので、これを見逃す手はないですね。

▲劇場ポスター


上映している映画館「蠍座」では、いつも2本立てで映画を上映をしていまして、 2本見る人は1,200円、1本のみの人は800円と安く鑑賞できます。
よその映画館で既に上映した作品を遅れて上映したり、マッリの種みたいに札幌初上映のものまで ありまして、インド映画ファンとしては意外と侮れないダークホース的な映画館です。
「マッリの種」は、「春の日は過ぎ行く」という韓国映画との2本立て上映でした。

2本立てで通しで見た人も含めて、観客は10人ほどいました。
で、今回は地元での上映とあって、落ち着いて鑑賞することにしました。
東京や旭川で既に見ているしDVDも購入済みなので話の筋は既に知っておりましたが、 実は1箇所だけずっと引っかかっていたシーンがあったのです。

マッリが農業研修生として農家に下宿しているときに、大家のおぢさんがマッリに 「正体をお見通しだ」と告げるシーンがありますが、すっと「農業研修生は仮の姿で、 実はテロリストであること」を見破っていたものだとばかり思っていましたが、 実は別のことを言ってたことに今日になって初めて気づきました。
前後のシーンを観てれば明らかに判ることなのですがねぇ…。

このことに気づいたおかげで、「マッリの種」の「反テロ」というメッセージの重みが ひしひしと伝わったことは言うまでもありません。また、このシーン以降のマッリの 心境の変化の描写が良くできており、作品自体に無駄なシーンや無駄なカットがないことが 良くわかりました。

インドの娯楽映画と違いテロリストを扱っている芸術映画だからといって変に毛嫌いせずに 黙って観て欲しい映画です。


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