北のマサラ

タイガー 炎の3兄弟


1991 印 ヒンディ語
鑑 賞:東京ファンタ
俺評価:★★★
笑 い:★★★★
泣 き:★
 絆 :★★★★★

原題は「Hum」(我ら)。
いわゆるオールスター映画です。

オールスター映画というのは、キャスト陣に大物のスターを何人も出した映画で、一本の映画で何人ものスターを拝める、一粒で二度(それ以上)美味しい映画のことをいいます。
欠点として、スターごとにエピソードを作っている(この映画では恋に落ちる系)ので、話が進むにつれて「くどい」と感じてしまう所でしょうか。

この映画を観て、「バーシャ」と良く似ていると気付きました。でも「バーシャ」よりも前の作品なのでこの映画をタミル映画に焼き直したのではないのだろうかと思いました。
ストーリ構成、人物関係は良く似ています。しかも、どちらもラジニ様が出演しているではないですか。(笑)

この映画の主人公は言わずと知れたインドの大スター、アミタブ・バッチャン。
彼演じるタイガーを軸に話が進みますが異母兄弟の弟役にゴヴィンダ、そしてタミルのスーパースター・ラジニ様が出演しています。

基本はアミタブの映画なのですが、私が注目したのは、ずる賢い悪役を演じているアヌパム・ケールです。
ヒンディ映画でお馴染み、水野晴郎似のあの禿おやぢです。マフィアのボス役から、良い父親役まで演技の幅が広く、名脇役です。

彼のコウモリ野郎振り、袖の下を駆使して私腹を肥やすズル賢い男ぶりは、ある意味、主役を食ってます。

話の前半では、アミタブと対立する男の両側でそれぞれ都合の良いことを言って漁夫の利を得てましたし、後半では、金で買収した元軍人を集めて私設軍隊を作っちゃうあたりは「やるな。」と感心しました。



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